G6 魚成の河成段丘

G6 魚成の河成段丘

川の流れによって形成された河成段丘

川の流れが育んだ三段の河成段丘

河成段丘は、川の流れに沿って発達する階段状の地形で、過去に河原だった場所が隆起したり、気候変動の影響を受けたりして形成されます。高い位置にある段丘面ほど古い時代に形成されたものと考えられています。
肱川流域は愛媛県の中でも河成段丘が発達している地域のひとつです。魚成川は黒瀬川の支流で、黒瀬川は野村町坂石で肱川に合流しています。魚成川流域と黒瀬川本流の両岸には三段の河成段丘が発達しています。

段丘面で営まれる人々の生活

川から高い位置にある段丘面上は、作物を育てたり、人が生活するための水を得ることが難しい環境でした。そこで、段丘面の上に大きなため池をつくり、そこから水路で水を引き、農業や生活に使用しています。これらの土地は平地の少ない山間部において、貴重な農業用地となっています。 水を利用するために多くの共同作業も必要なことから、地域の結束力も培われてきました。

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「成」という字が数多くつく地名の秘密

この地域では、平らな様子を「成い」と言います。段丘面や盆地などの平坦な地形が特徴的な場所では、地名にこの字が使われています。魚成や中成、宮成、成組、上成、岡成、河成など。

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灌漑用水と生活用水の供給を可能にした大工事

魚成川流域を代表するため池に1958(昭和33)年に完成した龍沢寺大池があります。当時としては空前の大土木工事でした。 この池の水は3km余りの幹線水路を経由して、約46haの水田を潤すとともに、約200世帯に水を供給しています。

ジオポイントDATA

【アクセス & 注意事項】
◎西予宇和ICから車で約30分
◎魚成の河成段丘は一宮神社からよく見えます
◎駐車場無