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クサリサンゴ Schedohalysites kitakamiensis

 クサリサンゴは腔腸動物の仲間で床板サンゴ類に属しています。横断面を拡大した時、鎖をつないだような模様が見えることからこの名で呼ばれています。生息していたのは古生代オルドビス紀からシルル紀までで、その後地球から姿を消してしまいました。
 城川町では以前嘉喜尾や窪野の石灰岩から発見されましたが、現在では幻の化石となりました。文献によるとここから発見された化石はシェドハリシテス・キタカミエンシスと記録されています。高知県横倉山のシルル紀層からも同様の化石が産出しています。また横倉山からはファルシカテニポラ・シコクエンシスやハリシテス・シィスミルヒ、その他のクサリサンゴ類が見付かっています。城川の嘉喜尾や窪野は横倉山と同じシルル紀(約4億2000万年前)の地層だといえます。
 クサリサンゴはハチノスサンゴ、日石サンゴ、層孔虫などと共に南太平洋の暖かい海でサンゴ礁を造り、三葉虫などと助け合って生きていたことでしょう。

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