活動アルバム
市内外の皆さんに四国西予ジオパークを理解していただくため、イベントや研修会など様々な取り組みを行なっています。ここではこれまで実施してきた活動の記録をご紹介します。
【ジオイベント】日本ジオパーク全国大会~2日目・分科会~
9月28日(日)は分科会ということで以下の内容が行われました。
★分科会
私は分科会Bジオストーリーと自然災害という分科会に参加しました。
現在、市内の小学校でジオの視点を取り入れた防災教育を行っているため、非常に参考になる分科会と思い、参加をしました。
今回の分科会の前に各ジオパークのものがたり集をアンケートにより作成していました。この分科会が他とは違う点だと思いました。なぜなら地域に持って帰る材料ができ、還元しやすくなりました。
まずは、情報提供ということで、5つのGP(室戸GP、南アルプスGP、洞爺湖有珠山GP、白山手取川GP、三陸GP)より事例提供をして頂きました。
その後、ワールドカフェ形式という新しいグループワークの手法で討論を行いました。記録するリーダー以外はその場で決めた内容を別の所へ持っていき、またそこで議論するという参加している人全員と話をするというものでした。人数が多いところでは、このような手法は非常に有効となるなぁと勉強になりました。
お題は以下の2つでした。
○日本の災害を語るジオストーリーとは何か?(日本のジオパークとしての自然観、災害観とは何かを考えて、キャッチコピー、キャッチフレーズ、見出し文を作る。)
○災害のジオストーリーをどう生かし伝えるか?(私たちは○○しよう!)
という2つのテーマでした。
この分科会が難しいなぁと感じたのはこういうテーマについて考えたりしなかったことです。最初はあまり意見が出ませんでしたが、徐々に討論するうちに少しずつ出てきました。
分科会として結論は出ませんでしたが、このようなテーマについて話し合うことは非常に大切だと思いました。近年でも土砂災害や地震、津波、火山噴火など多様な自然災害が発生しています。自分たちの地域に置き換えて、どのような防災対策をしないといけないか。考える時期がすぐそこまで来ているような気がします。
グループで出た意見:「となりあう」「来て観て聴いて伝える」「あなたは今危険な所にいます」
※なお、分科会A、C~Fは参加していませんので割愛します。
★中四国近畿ブロック会議
午後のランチタイムの時間を使って、ブロック会議が行われました。ジオパークはどんどん広がっている中で、どのように連携していくかが大切です。そこで昨年度、日本を6つのブロックに分けました。
四国西予は中四国近畿ブロックという非常に広い枠に属しています。日本の中でもまだ広がっていない地域で、日本GPが2つ、世界GPが3つという状況です。協議に関してはまず来年、APGN2015が山陰海岸GPで開催されるため、そこでブースを出してPRをしたり、APGNが終わった後、各ジオパークへ促すような流れを作りたいなどが議題に上がり、ブロックとして面白い活動をしていきたいと思いました。
来年度も引き続きPRイベントを行い、再来年度は研修会をどこかのジオパークでシンポジウム形式で開催できればという話にもなりました。
また、世界GP申請の時は、前段としてGGN委員を招聘し、現地審査を行ってもらうべきだという話(意見をもらい、改善することが可能でGGNに自分の地域を知ってもらうチャンスにもなる)もありました。世界GPが3つもあるこのブロックのネットワークを活かしてやってみる価値はあり、遠い将来、四国西予GPにもそのような時が訪れるのかもしれません。(多岐に渡る課題を乗り越えないといけないですが。)
★パネルディスカッション
まず最初に御嶽山の情報について、報告がありました。御嶽山の水蒸気爆発は雲仙も同じだったので、島原半島GPの関係者が現地確認に行ったそうです。御嶽山は土曜日で行楽シーズンだったため、最悪のシナリオで多数の犠牲者が出てしまいました。予兆ですが、11時42分ごろからあり、11時52分に噴火したそうです。四国には火山はありませんが、日本全体として火山対策は今後必要になってくると思いました。
パネルディスカッションでは、各分科会からの発表がありました。
どこも熱心な討論をしたことが報告から伺えます。
特に分科会Cは地形地質の保全・活用の間で、どうしたらいいか悩む現場が多いという報告がありました。変動帯の日本において、保全はジオパークの理念の中でも最も難しいのではないかと私も感じています。そして、それを決める明確なルールやグレーゾーンが必要でワーキンググループの作成が必要という話があり、どの分科会でもワーキンググループを使って、全国大会終了後でも議論はしていけたらと思いました。
また、私が出席した分科会Bでは熱意と工夫で伝えていく必要があるというまとめもありました。変動帯には変動帯ならではのストーリーがあります。それらは難しいのもあるため、簡単に伝える方法はガイドなどと話し合って決めていかないといけないなぁと思いました。
また、分科会Dでは見てわかる景色が圧倒的に少ない日本ではストーリー作りの大切さという意見も出ました。
それは看板にも関連します。
看板は大人も子供も地域の人も見るため、必要最小限の内容を載せないといけないですが、ストーリーを載せるとごちゃごちゃします。そのため、看板作りは決して簡単ではないと感じました。後、地域の人しか分からないものをタイトルにせずにここで感じてほしいことは何か?ということを見出しするほういいという話がありました。これは秩父での出張で非常に強く感じたので、そこで書きます。
ガイドラインの話は午前も午後でも出てきましたが、変動帯日本としての活用は独自で作っていかないいけなく、安定帯の人たちが作ったガイドラインでは非常に意味がないという話は非常に興味深いものでした。
また、化石や石を売っていいものなのかや万が一、道路工事とかで化石がなくなるかなど、各地の悩みを全員で討論できたのはよかったのですが、傍聴者との距離も遠い点が非常に気になりました。
★バーチャルジオパーク
私はパネルディスカッションに参加していましたので、内容はわかりませんが、立ち見も出るほどの大盛況で非常にガイドには刺激になったと伺っています。
(事務局:蒔田)