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活動アルバム活動アルバム活動アルバム 市内外の皆さんに四国西予ジオパークを理解していただくため、イベントや研修会など様々な取り組みを行なっています。ここではこれまで実施してきた活動の記録をご紹介します。

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市内外の皆さんに四国西予ジオパークを理解していただくため、イベントや研修会など様々な取り組みを行なっています。ここではこれまで実施してきた活動の記録をご紹介します。

熊本大学と東北大学の研究者が田穂の調査を行いました。

10月29日・30日の2日間、熊本大学の前川匠研究員と東北大学の井龍康文教授、およびその学生のHa Thi Nhu THUYさんが田穂の石灰岩の調査を行いました。
研究は事前に四国西予ジオパークに申し込まれ、地権者の方々にも了承を得た上で行われました。

前川さんは今年、田穂の石灰岩のコノドント化石を論文にまとめられています。
井龍先生は石灰岩やサンゴ・貝化石の研究を通して、地球表層の過去の環境がどのように変化してきたのか明らかにしてきました。
(詳しくは→東北大学炭酸塩堆積学・地球化学グループHP
またHaさんは井龍先生の研究室の博士課程の学生で、ベトナムから留学してきました。
ベトナムでは石灰岩の研究をしていたとのことです。

はじめに、前川さんから田穂の露頭(岩石や地層が露出する所)の解説がありました。
アンモナイト化石の破片が見られる部分やバイオミクライト(生物の殻の破片などが基となった石灰岩中の微小な粒子)が見られる部分を紹介していただきました。

次に前川さんが作成された調査マップをもとに、井龍先生とHaさんは石灰岩のサンプリングを行いました。
露頭を著しく傷つけないように、最小限の欠片をハンマーで割って採取していました。

井龍先生とHaさんは採取した石灰岩を用いて酸素や炭素の同位体比の分析を行い、また薄片を作製して顕微鏡観察をすることで石灰岩が堆積した三畳紀前期~中期にかけての海洋環境を明らかにしたいと話していました。
(※同位体とは同じ元素のうち、原子核を構成する中性子の数が異なるものを指します。簡単に言うと自然界には複数の種類の酸素や炭素があり、岩石に含まれるそれら同位体の存在比から、何億年も前の気候や海洋環境が推測できるのです。)
実は田穂の石灰岩が堆積した時代と同じ時代の石灰岩は世界的に見ても分布が限られ、化石や石灰岩の化学成分に関するデータも乏しいため田穂の石灰岩の分析結果は貴重なデータとなるようです。

30日は論文や研究発表で使用するための、露頭写真の撮影や田穂の風景の撮影を行いました。
また午後からは三滝渓谷や城川地質館を見学しました。
黒瀬川構造帯の露頭や田穂の石灰岩の化石を観察され、とても感動されていました。

前川さんは今後も継続して田穂やその周辺の地質の調査に来訪されたいと話していました。
またHaさんも今回の調査結果を博士論文にまとめたいとのことでした。
更なる成果が発表されることで、田穂のジオサイトとしての価値が高まるとよいですね。

(事務局:榊山)