活動アルバム
市内外の皆さんに四国西予ジオパークを理解していただくため、イベントや研修会など様々な取り組みを行なっています。ここではこれまで実施してきた活動の記録をご紹介します。
宇和高校で今年度最後の授業を行いました。
1月17日(木)に宇和高校2年生に対してジオパークの授業を行いました。
4月から続けてきたこの授業も、本日が最終回です。
今まで体験したことの総括として、ジオパーク活動のねらいと将来の皆さんの職業との関わりについて話をしました。
5時間目はまず、将来就きたい職業について。
その職業を、仕事が持ち合わせている次の2つの性質から掘り下げていきます。
A. 「いつでも、どこでも、同じ品質のサービスを提供する」という性質
B. 「そこでしか体験できないことを提供する」という性質
どちらもどの仕事においても大変重要ですが、職種や会社によって重きを置かれる割合が変化してきます。
この解説の後、グループワークで将来就きたい仕事に求められることを班ごとに考えてもらいました。
その結果Aに関しては、同じ品質を提供するためにはやはりミスが許されないという社会の厳しさを、どの班も理解してもらえたようです。
Bに関しては、特に看護や介護関係の道に進みたい人は、人柄やコミュニケーション能力がその人にしかできないケアを提供できることにつながる、と気づいていました。
6時間目は自分たちの目指す職業の特徴を把握した上で、自分たちの地域がジオパークであることを営利活動にうまく活用していけるか皆さんで考えてみました。
ジオパーク活動は、先ほどの B. 「そこでしか体験できないことを提供する」という性質 に重きが置かれています。
なぜなら地形地質や人の暮らしが価値あることを利用して、観光や特産品でその地域の活性化を目指しているからです。
観光するなら誰しも特色のあるところへ行ってみたいですよね。
ジオパークであることはその訴求力の一つになり得ると考えられます。
四国西予ジオパークでも、認定ブランド「ジオの至宝」や応援店制度、ツアーの企画など西予市に来訪したり特産品を購入してもらうことで、お金を落としてもらえるような様々な取り組みを行っています。
なぜ、そこまでして他所から人を呼ぶ必要があるのか…と思われるかもしれません。
しかしながら西予市では高齢化と過疎化が大きな課題となっています。
労働者が少なくなる中で観光等によって西予市にお金がおちる仕組みを整えることは、地域経済を持続させていくためは必要なことであると考えられます。
以上のことを伝えたうえで、「四国西予ジオパーク」の活用した皆さん自身の手による西予市の盛り上げ方を議論してもらいました。
看護や介護の仕事に就きたいと述べた生徒は、患者との信頼関係を築いた上で世間話などの際に四国西予ジオパークの紹介をしたいと発表してくれました。
確かに、信頼関係のある人からの紹介はとても大きな宣伝効果になると思います。
教員になりたいと語った生徒は、四国西予ジオパークを題材に授業をしてみたいと言ってくれました。
通訳を仕事にしたい生徒は、外国人を四国西予ジオパークに案内したいと。
消防士になりたい生徒は、地元の人に心臓マッサージや応急処置を教えることで、四国西予ジオパークに来訪した観光客が何かあった際に助けられるようにしたいとのことです。
将来仕事を始めたときに、思い出してもらいたいですね。
ジオパークと学校教育との連携は、学校側のご協力がなければ成り立ちません。
授業時間等を調整していただいた宇和高校の教職員の皆様に深くお礼を申し上げます。
そして1年間授業を受けてくれた宇和高校の生徒たちに本当に感謝です。
学んだことを活かして、いつの日か一緒に西予市を盛り上げていけることを願っています。
(事務局:榊山)