活動アルバム
市内外の皆さんに四国西予ジオパークを理解していただくため、イベントや研修会など様々な取り組みを行なっています。ここではこれまで実施してきた活動の記録をご紹介します。
宇和島東高校で授業を行いました。
5月13日に宇和島東高校の1年生にジオパークの活動紹介と地域資源の活用に関する授業を行いました。
宇和島東高校はスーパーサイエンスハイスクールに指定されており、問題解決能力や課題研究能力の向上に力を入れている学校です。
1年生はこれから各班で研究テーマを設定し、授業の中で研究するということで、今回の授業がテーマ設定の手がかりになるようにと、本年も同校からジオパーク推進室に依頼がありました。
当初は対面での授業実施を望まれていましたが、愛媛県内が新型コロナウイルス感染症の感染対策期間にあったため、ZOOMを用いたオンラインでの授業となりました。
授業は6時間目と7時間目に行われ、どちらもジオパーク推進室の榊山が担当しました。
6時間目は四国西予ジオパークの紹介とジオパークという認定制度の仕組みをご紹介。
ジオパークは世界的に見て価値のある地質・地形遺産を保全し、後世に残していこうという国際的な認定制度です。
(ユネスコが示すガイドラインに則って、認定地域の活動は進められます。)
また地質・地形遺産の保全と教育・普及や地域振興への活用を両立することで、人と自然が持続可能な社会を実現させていくことがその活動目的になります。
四国西予ジオパークにおける地域資源の活用事例として、「四国西予ジオの至宝」やJR四国と連携して実施したジオツアーを紹介しました。
また7時間目は実際の調査研究事例として、昨年7月に発生した須崎海岸遊歩道上の斜面崩落とその後のモニタリング調査を紹介しました。
崩積土の定期的な観察と測量データを、降水量や気象データに照らし合わせることで、土量減少の要因を推測し今後の復旧への見通しに役立てるというプロセスを示しました。今後生徒たちが取り組む課題研究がどのように展開していくか、イメージを膨らませるのに役立ったのではないかと思っています。
※須崎海岸の斜面崩落とその後の調査に基づいた学習会の様子は、下記のリンク先をご覧ください。
【土砂崩れ】須崎海岸の立ち入りを制限します|災害情報|四国西予ジオパーク
http://seiyo-geo.jp/c/emergency/2020/07/09/20200709/
せいよ自然と暮らしのカレッジ「須崎海岸の斜面崩落を考える」を開催しました|活動アルバム|四国西予ジオパーク
http://seiyo-geo.jp/c/activity/5448/
7時間目の授業の最後には、これから課題研究に取り組む班ごとに、今日の授業を参考にどんな課題に取り組んでいくのか話し合ってもらいました。
限られた時間の中での話し合いでしたが、意見発表の場では「自分たちは農作物に関する研究に取り組みたいと考えているが、作物の品種改良ばかりに目を向けるのではなく、その地形の特徴を活かした農地づくりや栽培方法も大事だと感じたので、そうした視点でこれからの課題研究に取り組みたい」といった生徒からの意見を聞くことができました。
1年間研究に取り組むのは大変なことも多いかと思いますが、「課題解決」は大学や社会で必ず直面することなので、高校でのその経験ができることは今後の大きな糧となると思います。生徒のみなさんにはどうぞ楽しみながら取り組んでほしいですね!
(事務局:榊山)