令和6年10月23日(水)に西予市立石城小学校で行われた西予市内小中学校理科教員研修で講演実習を行いました。

私が先生方に向けてお話するのは今回が初めてで緊張しましたが、大学で学んだことや授業などに活かせることを話していただきたいとご依頼を受け、今まで観察してきた薄片や石灰岩についてのお話と光学顕微鏡を使った薄片の観察を行いました。まず、薄片について説明を行いました。薄片は岩石や生物組織を光が透けて見えるぐらいまで薄くスライスしたもので、顕微鏡を使って観察します。薄片を観察することで、岩石は鉱物や化石からできていることが分かります。薄片は初めて観察する先生方が多く、大変ご興味を持たれていました。

次に、実際に薄片の観察を行いました。今回観察に用意した岩石は石灰岩で、私が大学院で作製したものです。薄片の中にはサンゴやカイメンなど四国西予ジオパークの下相の化石露頭のジオサイトに見られるような恐竜が生きていたジュラ紀と呼ばれる時代の暖かくて浅い海に生息していた生き物の化石が含まれており、ワークシートを使ってそれらの生き物を探す観察を行いました。先生方は倍率の調整や生き物がどこにいるのか探すのに苦闘されており、観察の仕方の工夫や生き物を探すヒントが必要だと感じました。一方で今回学んだことを授業に活かしていきたいと先生方からお聞きし、嬉しく思いました。

最後に、先生方に今回行ったような薄片を使った教育普及活動の提案を行いました。私は今後四国西予ジオパークの岩石を使った薄片を作製し、出前授業やワークショップなどに活かしていきたいと考えていますので、今回の講演実習で感じたり先生方からお聞きしたことは今後の活動の参考になりました。

（事務局：F）