大阪市立自然史博物館の前川匠学芸員（当時は熊本大学の研究員）が、四国西予ジオパークのジオサイト「田穂の石灰岩」で発見したコノドント化石の記載論文が、2020年度の日本古生物学会論文賞を受賞されました。

論文名：“Early Triassic Conodonts from the Tahogawa Member of the Taho Formation, Ehime Prefecture, Southwest Japan.”
邦訳「西南日本の愛媛県に露出する三畳系田穂層の田穂川部層から産出した前期三畳紀のコノドント化石」
出版年：2018年
学術雑誌：Paleontological Research（日本古生物学会発行の英文誌）

田穂の石灰岩から取り出したコノドント（写真：前川 匠 学芸員より提供）

コノドントは魚類の仲間で、ヤツメウナギ等の類縁と考えられている生き物です。
主に歯の化石が見つかることで知られており、その種類によって地層の年代を決定することができます。

研究内容については下記リンクをご覧ください。
◆田穂の石灰岩に関する論文が新たに出版されました。｜活動アルバム | 四国西予ジオパーク
http://seiyo-geo.jp/c/activity/3394/

◆What’s New: 前川匠学芸員が日本古生物学会論文賞を受賞しました
（大阪市立自然史博物館ホームページ）
http://www.omnh.net/whatsnew/2020/07/post_416.html

研究対象となった田穂の石灰岩は誰でも自由に見学することができます。
ジオサイトの紹介ページ：http://seiyo-geo.jp/c/geopoint/g7-tahos_limestone/

※ただし、県の天然記念物にもしてされており、露頭は柵で囲われています。くれぐれも岩石や化石の採掘行為はお控えください。

また、四国西予ジオパークでは本研究成果を反映した上写真の解説看板を新たに、ジオサイト「田穂の石灰岩」に設置しました。お立ち寄りの際はどうぞご覧ください。