6月18日にオーテピア高知図書館で開催された日本展示学会において、第7回日本展示学会賞の表彰式が行われ、四国西予ジオミュージアムの展示が日本展示学会賞を受賞しました。
日本展示学会は博物館・美術館における優れた展示手法を研究するための学会で、大学の研究者、博物館・美術館等の担当者、展示制作会社の方々を中心に構成されています。
日本展示学会賞は展示に関する理論や芸術・技術の進歩をはかるとともに展示学の社会的認識を高め、かつ、文化の発展に資する優れた研究・業績をたたえるためのもので、3年ごとに受賞の選考が行われます。
表彰式には、四国西予ジオミュージアム館長の高橋が出席し、日本展示学会の若生謙二会長から表彰状を受け取りました。
日本展示学会から公表されました、表彰理由は次の通りです。
『2022 年 4 月に開館した、四国西予ジオパークの拠点施設である。西予市の文化と豊かな自然を支え育んできた多様な地形について、楽しく学ぶことができる工夫がされている。常設展示室を「北部宇和海エリア(リアスエリア)」、「肱川上流エリア(ヴィレッジエリア)」、「黒瀬川エリア(ジオエリア)」、「四国カルストエリア(カルストエリア)」の4つのエリアに分け、その魅力を明るい4色のイメージカラーで効果的に表現している。まるで迷路のような展示ルートには、展示ケースや写真パネルが立体的に配置され、印象的だ。その様子は露頭のようにも、鉱物の結晶のようにもみえ、ジオパークの概念がデザインとしても表現されており秀逸である。小さな空間ながら、展示物に振られた番号からタブレットでクイズを楽しむ工夫や、興味を持った来館者を実際の場所へつなぐ誘導も各所にあり、地域に人の回遊を生みだすビジターセンターとしての役割も果たしている。』
日本展示学会賞は四国西予ジオミュージアムの展示も含め、合わせて11件の展示が表彰(うち1件は奨励賞)され、2件の作品賞と1名の功労賞の受賞がありました。
(詳しくは日本展示学会の下記リンクをご覧ください。)
また、同日に行われた日本展示学会の研究発表において、四国西予ジオミュージアムの榊山が当館の展示の工夫や開館に至る経緯について発表しました。学会員の方からは多くのご質問や建設的なご意見をいただき、当館の展示に関する学会員の方からの関心の高さがうかがえました。
四国西予ジオミュージアムの展示を制作するにあたり御世話になった皆様、ならびにご協力いただいた方々へ心より感謝を申し上げます。今回の受賞を励みに、今後も「大地と人との関わり」をキーワードとして、多くの方々に親しんでいただけるような展示制作や博物館運営に取り組んでまいります。