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黒瀬川構造帯の岩石と鉱物

黒瀬川構造帯と同じ時代の世界の化石


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日本列島の成り立ち



日本列島の成り立ち
 日本列島は、いろいろな時代の、いろいろな種類の岩石から構成されています。それは、海洋プレートがアジア大陸にしずみこんでいくときに、大陸のふちにいろいろな時代、種類の岩石がよせ集ったからです。
 海洋プレートの上には、海底の堆積物、海山(海底火山)、列島、大陸は破片などが乗っています、しかし、海溝でしずみこめずに、大陸側によせ集められます。このようにしてできたものがが「付加体(ふかたい)」です。
 大陸のふちや列島は、プレートのしずみこみとともに、付加体がつけくわり、成長していきます。大陸から海に向かって付加体の年代は新しくなります。
 日本列島では、付加体ができたあとに、「中央構造線」のような大規模な断層などによって変動しして、複雑な地質のつくりになっています。
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日本最古の化石
 日本列島の基礎となる岩石の多くは、中生代や新生代の付加体です。
 飛騨(ひだ)帯、飛騨外縁(がいえん)帯、黒瀬川構造帯、そして南部北上帯には、先カンブリア時代から古生代前半にかけての古い岩石があります。日本の古い時代の化石も、このような地帯から発見されています。
 現在知られている日本最古の化石は、岐阜県高山市の地層中から見つかる原始的な脊椎動物の歯化石とされるコノドントで、今から古生代オルドビス紀中期〜後期(約4.5億年ほど前)のものです。城川町の黒瀬川構造帯にも約4.2億年前のサンゴや三葉虫の化石が見つかっています。
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クサリサンゴ(シルル紀) フズリナ石灰岩(石炭紀)
フズリナ(石炭紀) 四方サンゴ(ペルム紀)
フズリナ(ペルム紀) アンモナイト(三畳紀)
層孔虫(ジュラ紀) 層孔虫(ジュラ紀)


岩石が物語る地球の過去(古地磁気)


折れ曲がった日本列島
 アジア大陸の東のふちにある日本列島は、新生代になってから、現在のように関東地方を中心におれ曲がったといわれています。
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岩石はどのようにして磁気を帯びるのでしょうか?
 火成岩では、マグマが冷え固まるときに、磁性鉱物が、地球磁場の方向に磁化します。堆積岩も、砂粒といっしょに運ばれてきた磁性鉱物が、地球磁場の方向にそろうように堆積します。
 岩石が磁化している方向を調べることによって、岩石が形成された場所の緯度を知ることができます。
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赤道からやってきた黒瀬川古陸

黒瀬川構造帯
 西南日本の大きな断層帯にそって、まわりとはまったく違った岩石が出てくる場所が黒瀬川地域でみつかりました。そのような地帯を、「黒瀬川構造帯」とよんでいます。
 黒瀬川構造帯がみつかるいろいろな岩石は、昔あった一つの大陸を作っていたのではないと考えられ、「黒瀬川古陸」とよばれるようになりました。シルル紀の化石はそんな黒瀬川古陸の周辺の海にすんでいた生物だと考えられます。
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赤道からやってきた黒瀬川古陸
 黒瀬川構造帯には、ピンク色をした美しい石灰岩があります。この石灰岩には、サンゴや三葉虫、腕足貝(わんそくるい)の化石をふくんでいます。約4億2700万年前の暖かい海のサンゴ礁に生きていた生物の化石なのです。
 城川町でも嘉喜尾のエガマ淵、窪野の中野川、寺野などにそのような石灰岩があり、化石がみつかっています。
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ゴンドワナ大陸
 ゴンドワナ大陸とは、現在の南米・アフリカ・オーストラリア・南極大陸のほか、インド半島やマダガスカルなどがあつまっていた巨大な大陸で、古生代から中生代にかけて南半球にありましたが、その後、分れてしまった大陸です。
 ジュラ紀までには赤道地域にあった黒瀬川古陸は、はやいスピードで北に移動して、アジア大陸の東がわに、衝突して付加したと考えられています。
  その後の大きな横ずれ断層によって、さらに、北中国の位置にまで北のほうにずれました。黒瀬川古陸がバラバラに分かれて、現在のように構造帯という形になったのは、この横ずれ断層によるものと考えられています。

三滝火成岩類の年齢
 黒瀬川構造帯にある三滝火成岩類は、4億年前から1億6000万年前までの花崗岩類がふくまれていす。これは、黒瀬川古陸のマグマの活動をものがたっています。
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黒瀬川構造帯の岩石と鉱物

ハチノスサンゴ クサリサンゴ
フズリナ 蛇紋岩
三滝火成岩 酸性凝灰岩
 
寺野変成岩(角閃岩)


黒瀬川構造帯と同じ時代の世界の化石

クサリサンゴ(スウェーデン ゴトランド島)

床板サンゴ(表)(イングランド シュロップシャイアー)

床板サンゴ(裏)(イングランド シュロップシャイアー)

床板サンゴ(岐阜県上宝村一重根)

床板サンゴ(岐阜県上宝村一重根)

ハチノスサンゴ(高知県越知町五味横倉山層)

ハチノスサンゴ(岐阜県上宝村福地)

ハチノスサンゴ(スウェーデン ゴトランド島)

クサリサンゴ(スウェーデン ゴトランド島)

床板サンゴ(イングランド シュロップシャイアー)

ハチノスサンゴ(岐阜県上宝村)

クサリサンゴ(イングランド)


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