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日本列島誕生の鍵をにぎるといわれる黒瀬川構造帯をはじめ、多様な自然、歴史、生態系を通じ、地球のこと、地域のこと、そして自分自身のルーツを知ることができます。

多彩な地形をつくったプレートの動き

私たちが生きるこの大地は、長い歳月をかけた地球の営みのなかで形成されました。そして、現在もプレートの働きで少しずつ変化しています。

4枚のプレート上にある、日本列島

地球の表面は10数枚のプレートと呼ばれる、固い板になっており、プレートが動くことでその上に載る大陸も動いています。日本列島は4枚のプレートの上にあり、四国はユーラシアプレートに載っています。ユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでおり、両プレートの境界は南海トラフという深い溝になっています。

四国山地の隆起と宇和海の形成

四国沖の南海トラフでは、フィリピン海プレートが沈み込んでいます。そして、沈み込むときプレート上の堆積物が陸地側に押しつけられます。四国の大地の大部分は押しつけられた堆積物でできています。また、フィリピン海プレートが沈み込むとき四国の大地を押すので、内陸部は隆起して四国山地になり、宇和海沿岸部は沈降してリアス海岸になりました。

日本列島の骨格をつくった付加体

プレートの動きによって大陸側に堆積物が付け加わり、四国の大地の大部分ができました。ここではその動きをさらに詳しく紹介します。

新たに堆積物が付け加わって隆起する付加体

四国の大部分を形作っているのは、海洋プレートに載って赤道付近から移動してきた岩石や地層などの堆積物です。それが海溝で海洋プレートから引き剥がされて大陸側に付け加わります。この付け加わったものを付加体と呼びます。堆積物が下に付け加わるので、新しい堆積物が下に、古い堆積物が上になります。

岩石を調べると、それができた年代が分かる

付加体には、枕状溶岩、チャート、石灰岩といった海で形成された岩石を含み、それらができた年代や大陸に付け加わった年代がわかっています。四国を含む日本の多くの付加体はおよそ2億年前にできました。そんな付加体の岩石とは全く異なるものが、西予市で見つかりました。