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日本列島誕生の鍵をにぎるといわれる黒瀬川構造帯をはじめ、多様な自然、歴史、生態系を通じ、地球のこと、地域のこと、そして自分自身のルーツを知ることができます。

平成30年7月豪雨と防災教育

線状降水帯がもたらした未曽有の災害

平成30(2018)年7月7日、未曽有の豪雨が西予市を襲いました。台風7号と梅雨前線の活発な活動、それに伴う線状降水帯によってもたらされた雨が肱川から氾濫し、野村町の中心部を次々と飲み込みました。その洪水量は東京ドーム約5杯にもおよぶ約650万㎥にもなり、5名の尊い命が奪われ、ピーク時には西予市全体で954名が避難しました。

豪雨のメカニズム

気象庁の発表によると平成30年7月豪雨の記録的な大雨に関しては3つの原因が考えられます。①つ目に、南から大量の水蒸気を多く含んだ空気が流れ込んだこと。②つ目に梅雨前線の停滞や活発化などによって、雲の原因となる上昇気流が継続的に発生したこと。③つ目に次々と発生する雨雲(積乱雲)が線状に伸びる線状降水帯が発生したことです。その結果、西予市では7月7日午前7時半までの24時間雨量が347mmを記録しました。

被害状況

◎人的被害

6名(野村町5名、三瓶町1名(関連死))

◎地区別家屋被害(住家) (平成31年2月28日時点)

◎道路交通状況(通行止め箇所)

7月8日12:00時点で、西予市内の通行止め31ヶ所

◎孤立状況

明浜町田之浜地区、宇和町明間地区、三瓶町南地区の1,125世帯、2,207人

◎避難指示発令の状況

復興の歩み

災害発生直後から愛媛県内外から多くのボランティアの皆さんが駆け付け、災害ゴミの片づけや土砂の除去にあたりました。また、陸上自衛隊の皆さんが緊急物資の搬送や給水を担うとともに、音楽隊による演奏などを通じ、多くの被災された方々を励まされました。

主な応援・援助内容

◎ボランティア数

延べ人数7,462人(平成30年7月11日~平成31年2月28日)

◎陸上自衛隊災害派遣

延べ隊員1,187人(平成30年7月8日~8月10日)

◎災害対応応援

・延べ人数2,323人
・応援団体:熊本市、横浜市、愛媛県、石川県、室戸市など

◎中長期派遣

・延べ人数30人(平成30年度中)
・派遣団体:愛媛県、東京都港区、旭川市など

◎災害ごみ・土砂の受入

約4,300件(平成30年8月1日以降の受け入れ件数)

復興ヒストリー

◎平成30(2018)年

7月7日
平成30年7月豪雨災害発生
7月11日
災害救援ボランティアセンターでの
災害ボランティアの受付開始
9月3日
応急仮設住宅への入居開始
9月17日
避難所の閉鎖

◎平成31・令和元(2019)年

3月
西予市復興まちづくり計画策定

◎令和2(2020)年

3月
のむら復興まちづくり計画策定
5月26日
乙亥会館リニューアルオープン
10月12日
災害伝承展示室のオープン
11月27日
西予市宇和町明間四道地区の避難指示を解除

未来への教訓

甚大な被害を受けた平成30年7月豪雨。同じような被害にあわないために、西予市ではあらゆる災害から市⺠の⽣命と財産を守る、安全・安心なまちづくりを進めています。

災害伝承展示室

大きな被害をうけた乙亥会館に、災害の記録と記憶を後世に伝えていくための災害伝承展示室を開設しました。
◎災害伝承展示室/西予市野村町野村12-10 乙亥会館内
 ☎0894-72-1006
 災害伝承展示室に関する情報はこちら

浸水の再現や復興まちづくりの未来予想図を
VR映像で体験することができます。

防災ジオ教育

災害の歴史は大地の歩みの歴史でもあります。四国西予ジオパーク内には様々な災害の足跡が残っています。私たちの身近にある自然の題材をもとに、防災ジオ教育を実施しています。
「災害から学ぶ」パッケージ学習事業の参加学校を募集しています(西予市内小中学校対象)

上記の情報は全て、2023年3月時点の情報をもとに作成しています。