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日本列島誕生の鍵をにぎるといわれる黒瀬川構造帯をはじめ、多様な自然、歴史、生態系を通じ、地球のこと、地域のこと、そして自分自身のルーツを知ることができます。

四国西予ジオパークの石

四国西予ジオパークの特徴のひとつが「多様性」です。プレートの動きによって大陸に堆積物が付け加わってできた付加体の岩石や他の地質とは異なる極めて古い黒瀬川構造帯の岩石など、四国西予ジオパークをめぐると、様々な岩石に出会うことができます。

付加体の石と黒瀬川構造帯の石の比較

西予の大地の多くの部分は、海洋プレートの動きにより海からやってきた石(付加体の石)でできていますが、所々で黒瀬川構造帯とよばれる大陸由来の石が見られます。

堆積岩とは
海や陸において、生物の死がいや火山灰、砂や泥などがたまり、積もってできた岩石の総称です。
火成岩とは
マグマが冷えて固まった岩石で、マグマが急激に冷えたものと、ゆっくりと冷えたものに分かれます。
変成岩とは
堆積岩や火成岩が温度や圧力などの条件変化を受けて異なる性質のものに変わった岩石です 。

西予市で多くみられる付加体の石

西予市の大部分をつくっているのが付加体の石です。プレートの動きによって、はるか遠くから移動してきた岩石が大陸に付け加わってできました。新しい地層が下に付け加わるので、古い地層が上に、新しい地層が下に存在します。 

れき岩

「れき」とは石ころのこと。小石が海や川の底にたまって、固まってできた石。小石の形や大きさは場所により様々です。

砂岩

海の底にたまった砂が固まってできた石。ルーペで見ると砂のつぶが見えます。表面はざらざらしています。

泥岩

海の底にたまった泥が固まってできた石。つぶがとても細かいので砂岩よりもなめらかな手ざわりです。

チャート

海にすむプランクトンの放散虫などの死がいが固まってできた石。とても堅く、くぎでひっかいても、傷がつきません。

石灰岩

暖かくて浅い海にすむサンゴや貝殻などが堆積してできた石。ウニや石灰藻など、海の生きもの化石がふくまれることもあります。

玄武岩

マグマが急に冷えて固まってできた溶岩。海底をつくる岩石です。市内では、枕が積み重なった形の枕状溶岩も見られます。

謎につつまれた黒瀬川構造帯の石

2億年ほど前の付加体の中に、4億年以上前の異なる石が存在します。九州から関東にいたるまで総延長1,000kmにも及ぶこの不思議な地質体は、初めて本格的な研究が行われた黒瀬川村(現 西予市城川町)から、「黒瀬川構造帯」と名付けられました。

凝灰岩

火山灰が地上や水中に積もってできた石。暗い緑色や暗い青色をしています。三瓶町の須崎海岸で見られます。

三滝花こう岩

マグマが地中深くで、ゆっくり冷えて固まってできた石。白地に黒いつぶの模様が特徴です。三滝渓谷で見られます。

蛇紋岩

地球深部を構成するかんらん岩が水の作用を受けて、変質してできたもの。ヘビのような模様をし、風化しやすくもろい石です。

寺野変成岩類

玄武岩や泥岩などが、高い温度や圧力によって変化した石だと考えられています。