天にまで届くような、石灰岩を積み上げた段々畑
宇和海沿岸に点在する段々畑は、身近にある岩石を利用して積み上げられるため、地域によって違う岩石が使われています。この狩浜の段々畑の石積みの多くは石灰岩によるもの。春には菜の花が、秋にはミカンが色づき、青い空、石灰岩とのコントラストは絶景です。
この石灰岩は、かつて南の暖かな浅い海に生息していたプランクトンなどの生き物の死がいが、プレートの動きによって大陸にぶつかり、付加体として成長したものです。
宇和海沿岸に点在する段々畑は、身近にある岩石を利用して積み上げられるため、地域によって違う岩石が使われています。この狩浜の段々畑の石積みの多くは石灰岩によるもの。春には菜の花が、秋にはミカンが色づき、青い空、石灰岩とのコントラストは絶景です。
この石灰岩は、かつて南の暖かな浅い海に生息していたプランクトンなどの生き物の死がいが、プレートの動きによって大陸にぶつかり、付加体として成長したものです。
この地域は江戸時代、イワシ網漁業が盛んでした。やがて、自給作物として稲や甘藷をつくり始め、水田を築くために棚田が切り拓かれました。 明治に入るとイワシ漁が不漁に。養蚕に活路を求め段々畑の半分が桑畑になりました。同時に桑の肥料が流れるのを防ぐために、石垣が築かれました。そのころ柑橘栽培が始まり、昭和30年代には段々畑の多くが柑橘畑となりました。
実は、この段々畑の周辺には大きな断層「仏像構造線」が走っています。この断層より北側では石灰岩やチャートが、南側では砂岩などが大地を構成する主要な岩石となっています。
段々畑を歩けば、ウグイスやメジロなどの小鳥の鳴き声や、菜の花、ツメレンゲなどの季節の草花が訪れる人を癒してくれます。